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「スマホ」vs「ガラケー」
皆さんご承知の通り、「従来型の携帯電話 (ガラケー)」から「スマートフォン(以下「スマホ」)」への移行が急速に進んでいます。
総務省の調査によると、日本における「スマホ」の世帯保有率は、平成22年に9.7%であったものが平成28年には71.8%と、6年間にじつに7倍以上に急拡大しています。
また、最近の携帯電話全出荷数のうち、「スマホ」が占める割合は90%を超えています。
このような状況にある「スマホ」市場ですが、日本国内および世界における出荷台数からみたメーカー・ランキングはどのようになっているのでしょうか?
これらを順にみていきましょう。
まずは日本国内の状況です。
ちなみに、「スマホ」には、アップルのiOSというOSを使用する「iPhone」とグーグルのAndroid OSを使用する「Android スマホ」の2種類に大別されます。
「iPhone」はアップルが独占的に製造・販売しており、一方の「Android スマホ」は数多くのメーカーが製造販売しています。
日本国内におけるメーカー・ランキング
調査会社のIDC Japanは各四半期ごとのデータを公表していますが、以下のデータは2017年上半期(1月~6月)として整理したものです。
このデータによると、出荷台数ベースのメーカー・ランキングは次の通りです。
おなじみのメーカーが並んでいますね。
これらをみると、以下のことがうかがえます。
- 「iPhone」は人気が高く、ほぼ「スマホ」の2台に1台は「iPhone」となっている。
- かつては多くの日本メーカーがあったが撤退が相次ぎ、現在ではソニー、京セラ、シャープ、富士通の4社だけになっている。
- アップルを除く各海外メーカーはまだ台数が少なく、「その他」の項目に一括して入っている。
では次に世界市場をみてみましょう。
世界におけるメーカー・ランキング
調査会社のTrendForceは各四半期ごとのデータを公表していますが、以下のデータは2017年上半期(1月~6月)として整理したものです。
このデータによると、出荷台数ベースのメーカー・ランキングは次の通りです。
日本国内市場に比べると、アップルを除きメーカー名がガラリと変わります。
これらと先の日本市場のデータを見比べると、以下のことがうかがえます。
- 世界市場は日本市場の42倍の規模
- 1位は日本でも知られるようになってきた韓国のサムスン
- 2位は米国のアップルですが、シェアは14.6%。
日本市場におけるシェア45.0%に比べると大幅に低い。 - 3位~6位のHuawei、OPPO、vivo、Xiaomiはいずれも中国メーカー。日本国内ではまだまだ台数が少ないが、今後世界市場での実績を踏まえ日本でもシェアを伸ばす可能性あり。
- 日本市場における日本メーカー4社の合計台数は636万台でシェア41.4%だが、世界市場でのシェアは1%に満たない。
日本メーカー製スマホの特徴として、「防水」・「おさいふ」・「TV」の機能があげられますが、最近では海外メーカーも日本市場向けにこれらの機能も搭載しつつあります。
このようなことから、日本メーカーの先行きが心配されます。
「スマホ」の歴史をごく簡単に
以下に、スマホの歴史をごく簡単に紹介します。
「iPhone」
- 2007年(初代) ・・・日本未発売
- 2008年: iPhone 3 ・・・日本にても発売(Softbank)
- これ以降、1年ごとに新機種発売
3GS ⇒ 4 ⇒ 4GS⇒ 5 ⇒ 5S ⇒ 6 ⇒ 6S ⇒ 7 ⇒ 8
「Androidスマホ」
- 2008年 ・・・米国にて発売
- 2009年以降、各国にて各社から発売
- Android OSはたびたび更新されており、これに伴い「スマホ」自体も新機種が続々と発売されている。
「iPhone」発売以前
- 「iPhone」発売以前にも、電子手帳から発展した携帯情報端末(PDA)と呼ばれる多くの機種があった。
- しかし、アプリを追加して機能を拡張できるという仕組みは「iPhone」が最初であり、「PDA」は「iPhone」をはじめとする「スマホ」に取って代わられた。