折り紙の由来は?
11月11日は何の日でしょうか?
1が4つ並ぶことから正方形の折り紙を表すとして、1980年にこの日が「おりがみの日」として制定されています。
さて、日本人なら子供の頃に折り紙をして遊んだことがあるでしょう。
遊びとしての折り紙が生まれたのは室町時代で、江戸時代に庶民に広まりました。
「折り鶴」が文献に登場したのも江戸時代で、着物のの模様にも「折り鶴」が描かれるなどポピュラーだったようです。
1797年に京都で出版された「秘伝千羽鶴折形」では、一枚の紙に切り込みを入れて、多数の「折り鶴」が繋がった形に折る「連鶴」が紹介されています。
お見舞いに贈ることが多い「千羽鶴」、どんな意味があるの?
「千羽鶴」が始まったのもこの頃と考えられ、俗に「鶴は千年、亀は万年」といわれるように、長寿のシンボルである鶴を折ることで、長寿や病気からの回復が叶えられると信じられたのです。
千羽折ることについては、この「鶴は千年」から来ているといわれますが、千羽は数の多さを意味するだけで、必ずしも千羽折る必要はないという説もあります。
平和のシンボルとしての「千羽鶴」とは?
また「千羽鶴」は、平和のシンボルとしても世界に広がっています。
これは、広島で被爆し原爆症で亡くなった佐々木禎子さんが、自分の延命を祈って作ったのが由来です。
このエピソードは、カルル・ブルックナーやエレノア・コアなどの英語圏の作家によって紹介され、広く知られるようになりました。
これにより、彼女をしのんで作られた「原爆の子の像」には世界中から「千羽鶴」が贈られ、供えられています。
なお、最近では、鶴の色が美しいグラデーションになるように、「千羽鶴」用の折り紙キットが販売されているほか、折る時間のない人のために完成した「千羽鶴」も販売されているようです。