アメリカの「大統領選挙」
4年に1回、オリンピックの年に行われるのが「アメリカ合衆国大統領選挙」です。
4年に1回といっても、その予備選挙からの盛り上がり方は日本から見ればまさにお祭り騒ぎです。
まずは、「共和党」と「民主党」のそれぞれでだれが候補者に選ばれるか、そこに注目が集まります。
どんな人物が立候補し、どんな政策を打ち出すかは現在のアメリカ社会を映し出す鏡でもあります。
そう意味でも、アメリカだけでなく全世界の関心を集めるのです。
第二次世界大戦終了以降のアメリカ大統領
ちなみに、第二次世界大戦終了以降のアメリカ大統領を列記すると以下のようになります。( )内は在任期間を示します。
- ハリー・S・トルーマン(第33代:1945年4月12日-1953年1月20日) ・・・「民主党」
- ドワイト・D・アイゼンハワー(第34代:1953年1月20日-1961年1月20日) ・・・ 「共和党」
- ジョン・F・ケネディ(第35代:1961年1月20日-1963年11月22日) ・・・ 「民主党」
- リンドン・ジョンソン(第36代:1963年11月22日-1969年1月20日) ・・・ 「民主党」
- リチャード・ニクソン(第37代:1969年1月20日-1974年8月9日) ・・・ 「共和党」
- ジェラルド・R・フォード(第38代:1974年8月9日-1977年1月20日) ・・・ 「共和党」
- ジミー・カーター(第39代:1977年1月20日-1981年1月20日) ・・・ 「民主党」
- ロナルド・レーガン(第40代:1981年1月20日-1989年1月20日) ・・・ 「共和党」
- ジョージ・H・W・ブッシュ(第41代:1989年1月20日-1993年1月20日) ・・・ 「共和党」
- ビル・クリントン(第42代:1993年1月20日-2001年1月20日) ・・・ 「民主党」
- ジョージ・W・ブッシュ(第43代:2001年1月20日-2009年1月20日) ・・・ 「共和党」
- バラク・オバマ(第44代:2009年1月20日-2017年1月20日) ・・・ 「民主党」
- ドナルド・トランプ(第45代:2017年1月20日-現職) ・・・ 「共和党」
ところで、アメリカ合衆国は基本的には二大政党の国です。
現在のトランプ大統領が属する「共和党」、それに対するのは「民主党」です。
果たして、この二つの政党はどこが違うのでしょうか?
わかりやすくいえば、「共和党」は保守的、「民主党」はリベラルということになります。
「共和党」の特徴は?
「共和党」は、いわゆるタカ派(強硬派)、中道右派(右派・保守派)です。
経済効率を優先させ、大資本向きの政策をメインに打ち出しています。
経済社会への政治介入を極力行わないという考え方で、福祉政策や環境問題は二の次にされることもあります。
また、富裕で保守的な白人層を代表する政党ともいわれています。
必要以上の政治介入を望まないということから、例えば銃規制に対してもノータッチという立場です。
「民主党」の特徴は?
一方、「民主党」は労働者の味方という立場です。
リベラルな考え方で自由貿易主義を主張して、貧困層や弱者、中小企業を救済する路線をとっています。
社会全体を見れば収入格差を小さくする方向に向かいますが、その一方で諸外国との経済関係では問題が起こる可能性もあります。
インテリ層や労働者、さらには人種的マイノリティの間でも支持者が多いです。
また、環境問題や銃規制には前向きに取り組む政党です。
まとめ
もちろんこれらの特徴は党としての建前であり、それぞれの候補者によって少しずつ考え方が異なります。
しかし、「共和党」と「民主党」、どちらから大統領が選ばれるかはアメリカの将来にとって大きな意味を持ちます。
しかも、両党の勢力は拮抗しています。
したがって、選挙戦が盛り上がるのも当然なのです。
ちなみに、現在のトランプ大統領は「共和党」出身ではありますが、「共和党」の中でもいわゆる主流派ではない独特の立ち位置にいる人物です。