日本全体の寺の数
日本にいったいどのくらいの寺があるかご存知でしょうか?
およそ7万7,000です。
日本で一番寺が多い都道府県はどこ?
では、寺が一番多い都道府県は、どこでしょうか?
なんとなくお寺がたくさんありそうな京都府ではないかと思われるかもしれませんが、なんと愛知県なのです。
その理由には、歴史が大きく関係しているといわれています。
戦国時代、愛知県は織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の3人が天下を取る為に多くの戦いの舞台となりました。
つまり、戦に勝つための信仰のよりどころとして、また戦で死んだものを弔うために多くの寺が必要だったのです。
ちなみに、寺がたくさんあると思われがちな京都府は第5位です。
また、一番少ないのは沖縄県で、これは明治時代まで琉球王国があり、独特の文化を持っていたためと考えられます。
では、次に都道府県別の寺院数ランキングを見てみましょう。
都道府県別の寺院数ランキング
都道府県別の寺院数ランキングを第1位から第10位まで示します。
- 愛知県: 4,596
- 大阪府: 3,395
- 兵庫県: 3,286
- 滋賀県: 3,215
- 京都府: 3,074
- 千葉県: 3,015
- 東京都: 2,889
- 新潟県: 2,796
- 静岡県: 2,641
- 福岡県: 2,380
注) これは、平成28年度版宗教年鑑に記載されている平成27年末時点の仏教の宗教団体数であり、寺院数はこれよりやや多い数値になると思われますが、およその数と考えてください。
寺院が最も多いのは先に述べたように愛知県です。
第2位~第5位はすべて関西で、大阪、兵庫、滋賀、京都の順となります。
日本の仏教は、鎌倉時代よりも前には鎮護国家のための宗教であり、一部のエリート層のみの宗教でしたが、寺自体は当時の都周辺に多くありました。
仏教が民衆に広まったのは、鎌倉時代に生まれたいわゆる鎌倉仏教と呼ばれる宗派の影響が大きいといわれています。
それらの開祖のほとんどは、京都と滋賀にまたがる比叡山延暦寺で勉学に励んだ過去をもっていたことから、関西に寺院が多いのはうなずけます。
人口の多いわりに関東の寺院数はそれほど多くなく、3,000を超えているのは第6位の千葉県だけです。
千葉県は、鎌倉仏教のひとつである日蓮宗の開祖「日蓮」の故郷であり、かつ主な布教地であったことが影響していると思われます。
東京都が第7位となっていますが、これはやはり人口がきわめて多いことによるものでしょう。
第8位の新潟県は、鎌倉仏教のひとつ浄土真宗の開祖「親鸞」の主な布教地であったためではないでしょうか?