その前に、日本のことを英語では「ジャパン」と呼ぶのはなぜ?
日本のことを英語では「ジャパン」と呼びます。
ドイツ語では「ヤーパン」、スペイン語では「ハポン」、イタリア語では「ジャポーネ」です。
これらの呼び方は、元の時代の中国に滞在したイタリア人「マルコポーロ」が記した「東方見聞録」がもとになっています。
その本の中で、日本を「黄金の国ジパング」として紹介しているからです。
それが、ヨーロッパの各国に広まり、「ジャパン」や「ヤーパン」、「ハポン」などと呼ばれるようになりました。
同じようなことが、日本人が使う世界各国の国名にもあります。
例えば、「イギリス」です。
「イギリス」の語源は「イングランド」ではなかった?
現在の正式な国名は「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」です。
英語で表記すると「United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland」であって、どう聞き間違っても「イギリス」とはなりません。
「イギリス」は、「イングランド」、「ウェールズ」、「スコットランド」と「北アイルランド」が連合した国です。
「「イングランド」が訛って「イギリス」になった」という人もいますが、もちろんそうではありません。
それでは、なぜ「イギリス」なのでしょうか?
それは、「ポルトガル語」に由来するとされています。
日本に鉄砲が伝来した1543年以降、日本にははポルトガル人宣教師が訪れるようになり、同時にヨーロッパの情報ももたらされました。
ポルトガル人が発音する「エングレス」から「イギリス」という呼び名が定着するようになったとされています。
ポルトガル語を語源とする言葉にはどんなものがあるの?
じつは、「オランダ」も、「ポルトガル語」の「ホランダ」から来ています。
なお、「ポルトガル語」を語源とする言葉は他にもあります。
例えば、「カステラ」、「ブランコ」、「ボタン」、「タバコ」、「天ぷら」などがあります。
どれももともとは「ポルトガル語」なのです。
ちなみに、子供などを背負うことを「おんぶ」といいますが、これは「ポルトガル語」の「肩」に由来するという説もあります。