「中国四大料理」とは?
中国人の次に「中華料理」を食べるといわれるのは、日本人です。
ラーメンはもはや国民食ですし、チャーハンや餃子、麻婆豆腐など、日本の食卓に「中華料理」は必要不可欠な存在です。
しかし、「中華料理」の元祖は4,000年の歴史を持ち、日本の約25倍の面積を誇る「中国」です。
「中華料理」などと言う言葉でくくってしまうのは失礼なほど、料理の種類は多いのです。
そこで、最低限でも覚えておきたいのが、「中国四大料理」です。
その「四大料理」とは、「北京」、「上海」、「四川」、「広東」の料理です。
これら4都市を中心にして、味や調理法にさまざまな特徴があるのです。
「北京料理」とは?
まず最初の「北京料理」ですが、長く首都として機能してきた都市ならではの「宮廷料理」が主です。
中国でも北の方に位置しているため、味付けは濃く、油も多めに使うのが特徴です。
また、「餃子」、「包子(パオズ:中華まん)」などの粉ものも豊富です。
代表的な料理に「北京ダック」があります。
「上海料理」とは?
近年成長著しい「上海」は、昔から貿易港として栄えただけあって、多種多様なエッセンスが入り混じっています。
味は甘辛で酢を多く用います。
揚子江で獲れるカニやエビといった海鮮料理が人気で、広く知られているところでは「青椒肉絲(チンジャオロースー)」などがあります。
「四川料理」とは?
ぐっと内陸に入った「四川」は交通の便が悪いせいか、味噌や唐辛子などの保存調味料を多く用い、辛い料理が主流です。
これらは身体を温める効果もあるので、厳しい寒さをしのぐのにもってこいです。
特に「麻婆豆腐」は日本でもおなじみの料理ですね。
また、辛いけれども美味しいと評判の「火鍋」も代表的な料理です。
「広東料理」とは?
海も山もある「広東」は、「食は広州にあり」と評されるほど食文化が発達した地域です。
素材の持ち味を生かすシンプルな味付けで、日本で人気の「飲茶(ヤムチャ)」も「広東料理」のスタイルの一つです。
日本ではこれらをジャンルごとに意識する機会はあまりありませんが、「チャイナタウン」などでは各料理の専門店をうたう店も多いです。
どうせ行くなら、自分の食べたい料理がどこにあるかくらいは知っておいた方がいいでしょう。
日本でいう「四大料理」と中国での「四大料理」は違う?
ちなみに、この「四大料理」とはあくまでも日本的な分類の仕方なのです。
本場の「中国」で「四大料理」といえば「山東」、「江蘇」、「広東」、「四川」の料理を指します。
これに、「福建」、「浙江」、「湖南」、「安徽」を入れて「八大料理」、さらに「北京」、「上海」を加えて「十大料理」とするのが普通です。
意外にも、「北京料理」と「上海料理」の歴史はかなり後のものなので、「十大料理」となってやっと登場するのです。