「大正えび」は大正時代の前には何と呼ばれていたの?


「大正えび」とは?

「大正えび」と聞いてもピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。

「大正えび」は、十脚目クルマエビ科に属する「えび」で、食用にされる大型の「えび」です。

漁場としては、渤海、黄海、東シナ海など中国や朝鮮半島沿岸でとれます。

大きくなると体長15cm~25cm前後、からだの色は薄灰色で、特に目立った模様はありません。

大正えび(高麗えび)の写真画像

大型の「えび」としては他に「車えび」がありますが、こちらは黒い縞模様のありますので区別は容易です。

「大正えび」「車えび」同様、天ぷら、えびフライ、塩焼き、鍋料理や炒め物の具材などの加熱調理に用いられ、高価な「車えび」の代用とされることも多いです。

また、冷凍で輸入されることが多いため生食されることは「車えび」ほど多くありません。

スポンサーリンク

「大正えび」の「大正」の由来は?

ところで、「大正えび」「大正」は年号の「大正」からつけられた名前かと思われる方も多いでしょう。

そうであれば、「大正時代」の前には何と呼ばれていたのか疑問が出てきます。

「大正えび」がよく食べられるようになったのは、「大正時代」です。

元号は、「明治」→「大正」→「昭和」→「平成」と続いていますが、「大正えび」は自然に生息する生き物なので、「大正時代」になって突然出てきたわけではもちろんありません。

いったい「大正時代」が始まる前には何と呼ばれていたのでしょうか?

もちろん「明治えび」ではないでしょう。

じつは、「大正時代」より前は「高麗(こうらい)えび」と呼ばれていたのです。

というのも、中国や台湾あたりでとったものを輸入する「えび」だからです。

今でも正式な名前は「高麗えび」です。

スポンサーリンク

これが、「大正えび」と呼ばれるようになるのは、「大正時代」に設立されたえびを取り扱う会社の「大正組」が、中国に生息する「高麗えび」「大正えび」という名前をつけて、日本の市場に売り出したことによります。

つまり、「大正えび」「大正」の由来は、「大正時代」ではなく会社名からきたものだったのです。

なお、このえびは、てんぷらや酒蒸しにすると美味しいです。

美味しいのですが、料理に使う食材となると、名前も重要です。

おいしそうで高級感もそれなりにある名前でないと、食材の魅力も下がります。

そこで、会社名の「大正」「大正時代」の「大正」をあわせ持つ「大正えび」と命名したとされています。

「大正時代」に急激に普及した背景には、ネーミングが良かったという理由もあったに違いありません。

当時の人は、「今の時代に合ったえびの味」と感じて口にしたのでしょう。


あわせて読みたい関連記事

このページの先頭へ