世界の三大珍味とは?
世界の三大珍味の一つが「トリュフ」なるものであることを聞いたことがあるかと思います。
他のふたつは「キャビア」と「フォアグラ」です。
「キャビア」はチョウザメの卵であり、「フォアグラ」は無理やり太らせたガチョウの肥大した肝臓です。
「キャビア」と「フォアグラ」はわりと聞くのですが、「トリュフ」は耳慣れないものではないでしょうか?
では、まず「トリュフ」とは何かについてみていきましょう。
「トリュフ」とは?
「トリュフ」は日本では「セイヨウショウロ(西洋松露)」とも呼ばれるキノコの一種で、楢(ナラ)や樫(カシ)などの林に自生しており、人工栽培はできません。
貴重なことから「黒いダイヤ」とも呼ばれ、非常に珍重されます。
味はほとんどありませんが、紅茶に似た強く高貴な香りがあり、食用油に漬け、香りを移してサラダなどに振りかけたり、スライスして料理にかけたりして使用します。
地中に埋もれているので、探し当てるのにあるものを利用します。
「トリュフ」を探し当てるあるものとは?
微妙な匂いや味を区別する能力が高いのは中高年よりも若者、そして男性より女性の方が香りや味に敏感だといいます。
世界の三大珍味のひとつ「トリュフ」の香りに敏感なのも「女性?」なのです。
ただし、人間ではなく「メスの豚」の話です。
フランスでは地中に埋まっている「トリュフ」を探すのに「メス豚」を用いてきました。
「メス豚」は鼻をひくひくさせながら地面を嗅ぎまわり、見事「トリュフ」のある場所を発見します。
もっとも、「メス豚」が「オス豚」よりも嗅覚が鋭いわけではありません。
じつは、「トリュフ」の発する香りが、発情期の「オス豚」が発する匂いによく似ているのです。
「トリュフ」には、「オス豚」が発する物質(フェロモン)と同じ物質が含まれているのです。
つまり、「メス豚」は「トリュフ」を探しているわけではなく、「オス豚」の匂いを追っているだけなのです。
せっかく「オスを見つけた」と思っても、地中から出てくるのは地味なキノコです。
それも人間が奪ってしまうのだから、「トリュフ」探しに駆り出されるメス豚は、なんとも気の毒ですね。