日本人は神様へのお願い事が好き?

日本人は神様へのお願い事が好きな国民かもしれません。

いわゆる「神頼み」です。

受験シーズンになれば「合格祈願」、恋に落ちれば「恋愛成就」、妊娠すれば「安産祈願」、自動車を買えば「交通安全」、家を建てれば「火災除け」、厄年になれば「厄除け」などなど多くあります。

そのたびに、神社からお札やお守りをもらってきて、家の柱に貼ったり、かばんにぶら下げたりしています。

かつての日本の家には、お札やお守りがあちこちに貼ってあったり、ぶら下げられていたものでした。

同じような風習は、ずっと以前の戦国時代にもありました。

お殿様が住む城にも、災厄をさけるためのまじないの品が備えられていました。

その一つが有名な「しゃちほこ」です。

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お城の屋根の上に「しゃちほこ」があるのはなぜ?

「しゃちほこ」は一見すると大きな魚のように見えますが、じつは頭が虎に似て、体は魚という想像上の水の生き物なのです。

顔を前方に向け、背中をそらせて、尾を天に向けているのが特徴です。

お城で一番高い建物である天守閣の屋根につけられている「しゃちほこ」の画像

この「しゃちほこ」は、お城で一番高い建物である天守閣の屋根などに取り付けられました。

最初に「しゃちほこ」を城に取り付けたのは織田信長で、安土城の天守閣に祀ったといわれています。

「しゃちほこ」を屋根に取り付けた意味は、火除けとされています。

もともと「しゃちほこ」は、雨を降らせる力を持つとされていたためです。

火事になったら、水の生き物である「しゃちほこ」が水を噴き出して、延焼を抑えるといわれていたものです。

実際にはそんなことは考えられませんが、「しゃちほこ」「火除けの守り神」というわけでした。

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この「しゃちほこ」の原型は、中国の伝説上の海獣「鴟尾(しび)」というものです。

中国では、大きな仏閣の屋根の両端に、そり上がった「鴟尾」を形どった瓦が用いられていました。

これは、魚の形はしていないものの、形状は「しゃちほこ」に非常に似ています。

これも火除けのまじないとして用いられていました。

日本でも、古い仏閣の屋根には「鴟尾」が設置されています。

古い仏閣の屋根につけられている「鴟尾

この「鴟尾」の変形が「しゃちほこ」というわけなのです。

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