意味がわからず使っている言葉
日本人が日常的に使う言葉の中でも、意味がわからず使っているものも少なくはありません。
たとえば、お祭りで「お神輿」を担ぐときの掛け声の「わっしょい」、ものを持ち上げるときの「どっこいしょ」、相撲を始めるときの「はっけよい」というものがあります。
これらの言葉は、口にする日本人でも意味をわからずに使っていることが多いものです。
「お神輿」を担ぐときの掛け声「わっしょい」の由来は?
「わっしょい」の語源は諸説あるものの、「和を背負(しょ)う」に由来するといわれています。
「和」とは、昔の「日本」を意味する言葉であり、人と人が仲良くする「和」の意味もあります。
「和を以て貴しと為す」という十七条の憲法を作ったのは聖徳太子でした。
その精神は今も残っているといえます。
ものを持ち上げるときの「どっこいしょ」の由来は?
「どっこいしょ」は、山を登るときに唱えた「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」から来ているとされています。
「六根」とは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、意識のことです。
この「六つを清らかにする」という意味を込めた言葉なのです。
それがなまって、「どっこいしょ」という言葉が生まれたとされています。
相撲を始めるときの「はっけよい」の由来は?
「はっけよい」は、そのように聞こえますが、相撲の審判である行司は、「はっきよい」と発音しているそうです。
それは、「発気揚々(はっきようよう)」から来ているとされ、気合を入れて勝負するという意味が込められています。
意味が分からずに使っている言葉にも、さかのぼれば先人たちのいろいろな思いが込められているのですね。