「オセロゲーム」とは?
緑色の盤上で二人が交互に黒と白の石を置き、相手の色を挟んだら石をひっくり返して自分の色に変えられる。
最終的に石の数が多い方が勝ちという、単純ながら奥が深いゲームが、みなさんご存知の「オセロゲーム」です。
「オセロゲーム」は日本生まれ?
この「オセロゲーム」、洋風な名称から外国生まれのゲームと思われがちですが、じつは日本人が考案したゲームなのです。
戦後間もないころ、茨城県出身の長谷川五郎という学生が考案したのが始まりとされています。
当時は碁石を使い、囲碁をよく知らない人のために、相手の石を挟んだら自分の石にできる「挟み碁」を考えました。
やがて、牛乳瓶のふたで片面が白、もう片面が黒の「オセロ石」を手作りしたところ、知人の間で大人気となり、それが「オセロゲーム」の原型となりました。
「オセロ石」が直径34.5ミリメートルで、牛乳瓶のふたとほぼ同じサイズなのは、こうした理由からです。
「オセロゲーム」の「オセロ」の由来は?
長谷川さんは、このゲームを考案した際にネーミングに頭を悩めたといいます。
そこで、英文学者だった父親に相談すると、父親はシェークスピアの戯曲「オセロ」の名を提案してきました。
黒人の将軍「オセロ」がその妻で白人の「デスデモーナ」の貞節を疑って殺してしまい、最後に真実を知った「オセロ」も自殺するという物語です。
黒人の「オセロ」を黒い石、白人の「デスデモーナ」を白い石に見立てると、二人の関係が目まぐるしく変化するさまは、まさにゲームそのものといえます。
盤面を緑色にしたのも、「オセロ」が緑の平原で勇敢に戦うイメージを表現するためといいます。
「オセロゲーム」は、1973年4月に玩具メーカーであるツクダが発売しました。
またたく間に家庭に広まった結果、大ヒット商品となり、現在では競技人口は6,000万人を超えるとされ、世界大会にもアメリカ、イタリア、オランダ、タイなどから愛好者が参加しています。
ちなみに、「オセロゲーム」は明治時代に日本に入ってきたイギリスの「リバーシ」というゲームをもとにしているという説もあります。