「お辞儀」とは?
「お辞儀」は、腰を曲げて上半身を前方に傾け、頭の位置を下げる動作です。
日本人は、どんなときに「お辞儀」をするのでしょうか?
挨拶をするとき、知り合いとすれ違ったとき、別れるとき、お礼を言うとき、謝罪をするときなど、数え上げるときりがありません。
それほど、「お辞儀」は日本人の生活に浸透しています。
欧米の「お辞儀」とは?
欧米にも、「お辞儀」に相当する儀礼はあります。
相手の前で片膝を地面につけて、頭を下げるというのもその一つです。
王や貴族など、高貴な人の前で敬意を示す行為として使われています。
日本の「お辞儀」の特徴とは?
それに対し、日本の「お辞儀」は、目上の人はもちろん、対等の者、目下の者にさえ使われるのが特徴です。
しかも何度も繰り返すことが多いです。
この「何度も「お辞儀」を繰り返す」仕草が外国の人には不思議に見えるといいます。
なぜ、何度も繰り返すのかと。
その理由は、「お辞儀」とは礼儀なので、「お辞儀」を終えて頭を上げたときに、相手がまだ頭を下げていたら、再び頭を下げるためです。
それが礼儀なのです。
それを繰り返していると、結果的に何度もお互いにペコペコと「お辞儀」をすることになってしまいます。
幕末に来日して西洋医学を日本に伝えたシーボルトは、第11代将軍である徳川家斉に謁見する際、何度も「お辞儀」をさせられ閉口したと日記に書いていたといいます。