「国会議員」の引退

選挙のたびに新人の若手議員がクローズアップされます。

しかし、「国会議員」は新しく誕生する議員ばかりではありません。

当然のことながら、引退していく議員もいます。

高齢を理由に引退するのはわかりますが、なかには「普通の生活に戻りたい」という理由で引退表明した議員の例もあります。

また、選挙に敗れて引退せざるを得ない場合もありますし、不祥事のため引退に追い込まれる場合もあります。

政治家といえどもひとりの人間、議員時代にいくら華々しい活躍をしても、引退してしまえばタダの人、収入は途絶えてしまうのではないだろうか・・・と、考える人も多いでしょう。

「普通の生活」に戻ってからはどうやって生活していくのだろうと心配にもなります。

しかし、心配はご無用なのです。

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引退した「国会議員」には過分な「年金」がある?

じつは、引退した議員に対しては、「国会議員互助年金制度」というものがあるのです。

まず、「国会議員」として10年以上在職すれば「普通退職年金」の受給資格が得られます。

保険料として月額10万5500円を10年間納めれば、引退後65歳から年に最低412万円、月額換算にすると34万円が支給されるのです。

しかも、在職期間が1年増えるごとに年間8万2400円が加算されます。

ところが、月額10万5500円を10年間納めても、1,266万円にしかなりません。

これで、65歳から死亡するまで、毎年最低412万円受け取ることができるわけです。

さらに、在職期間が長ければ増額されます。

国民の年金制度と比べると雲泥の差というか、いかに「国会議員」が優遇されているかがわかります。

そして、その7割近くを国庫から補給している点などがかねてより問題にされてきました。

その結果、2006年初めに参議院本会議で廃止法案が可決されています。

ただし、新しい「国会議員年金制度」が始まるのは40~50年先で、それまでは現行法に多少の修正を加えた制度が機能し続けるのです。

つまり、現職議員の大部分に対しては、現行制度がそのまま適用されるのです。

要するに、「古株議員の既得権を守るためのごまかし」ともとれるわけで、国民感情として納得できない人も多いでしょう。

立法府の一員である「国会議員」は、国民の目を意識して廃止法律を可決しても、その中にあらかじめ抜け道を作り、自らを痛めることなど考えないということでしょう。

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