前回、当時の私を取り巻く職場環境から、4つの英語力である「リーディング力」、「ライティング力」、「リスニング力」、「スピーキング力」のうち、「ライティング力」向上を最優先とすべきと判断したこと、そして「ライティング力」向上用教材として、松本亨著「書く英語」というシリーズ本を選定したことを述べました。
次に、実際にこの教材をどのように学習したかを述べて行きましょう。
「書く英語:基礎編」の学習
書店で、まず「書く英語:基礎編」を購入しました。
この「書く英語」シリーズは、「基礎編」、「実用編」、「応用編」の三冊から成るのですが、三冊をまとめ買いせずに最初の一冊だけ買ったわけです。
というのは、実際にまず一冊を実践してみなければ、本当に役立つ本かどうかわからなかったからです。
「書く英語・基礎編」の内容を見ると、まさに中学で学んだ英語レベルからスタートするものでした。
英文を書くことを苦手とする私は、本当の基礎から学ぶべきと思い、この「基礎編」から始めることとしたわけです。
「書く英語:基礎編」は、「第一部 単文」としてLesson 1~65、「第二部 複文」としてLesson 66~86、「第三部 総合練習」から成っています。
また、各Lessonは解説と練習問題から成っており、練習問題には解答を書き込めるようスペースが設けられています。
尚、練習問題のすべてに対し模範解答が示されていました。
私が「書く英語:基礎編」を学習するにあたりとった方法は、極めてオーソドックスな「繰り返し学習法」です。
具体的には、次のような繰り返し学習を行いました。
- 1回目:
各Lesson毎に解説を読み、練習問題を解く。(解答欄に鉛筆で記入する)。
そして、解答と照らし合わせ、間違った部分は鉛筆で見え消しに訂正する。
間違った問題には丸印をつけておく。
この作業を最後まで続ける。- 2回目:
各Lessonの解説と練習問題(鉛筆書きの解答も含め)を最後まで読む。
この作業は読むだけだったので、主に通勤時電車の中で実施した。- 3回目:
各Lessonの鉛筆書き解答部を消しゴムですべて消した。
その後で、1回目と同様に解説を読み、練習問題を解き、答え合わせをした。
間違った問題には再度丸印をつけておいた。- 4回目:
1回目及び3回目で間違った問題(丸印のついている問題)の鉛筆書き解答部を消しゴムですべて消した。
その後で間違った問題のLessonだけの解説を読み、練習問題を解き、答え合わせをした。
以上のように4回繰り返すことで、「基礎編」を一応終了としました。
1回目および2回目で、理解した、記憶したと思っても、いざ3回目を実行してみると、思っていた以上に記憶に定着していないことを痛感しました。
そこで、最後の4回目には間違った問題だけを集中して復習したわけです。
このように、同じことを何度も実行したわけですが、これでかなり記憶に定着できたと思います。
これがよく言われる「繰り返しの効果」だったのでしょう。
「書く英語:実用編」の学習
「書く英語:基礎編」をやり終えた後に、「書く英語:実用編」に取り掛かりました。
「実用編」は、その名のごとくまさに実用です。
内容的には、手紙(社交文)、願書(履歴書、紹介状、推薦状)、掲示文やサイン(名刺、電報、広告)などを書く時に必要な知識・原則が、実例を挙げて説明されています。
当時の仕事に直接関係のない内容もありましたが、一応すべての項目を学習しました。
これらの中で特に役に立ったのは、やはり仕事柄手紙の書き方の部分でした。
順当であれば、「書く英語:実用編」を終えた後は「書く英語:応用編」に進むべきでしょうが、やめました。
というのは、「応用編」は「基礎編」・「実用編」で学んだことをベースとした自由作文の要素が多分にある内容であり、仕事上にはあまり役に立たないような気がしたためです。
ということで、「書く英語」シリーズの学習は「実用編」までで終えることにしました。
「書く英語:基礎編・実用編」を学んでみて
「書く英語」の「基礎編」・「実用編」を学んでみての感想としては、まず第一に非常に効果があったと思えたことです。
当時の仕事上、英語力のうちで一番困っていた「ライティング力」が体にしみこんだというか、飛躍的に向上できたと感じました。
また、かなり集中して、かつ何度も繰り返して学習したことから、やはり英語学習には地道な方法をとるべきと実感しました。
それから、これは後に思ったことですが、「基礎編」で多くの文法的知識や文型を学んだことが、「ライティング力」の養成に役立っただけではなく、後に「スピーキング力」を養成をする際に非常に役立ったことです。
というのは、「スピーキング力」は、瞬間英作文のようなものだからでしょう。
では、第10回目はこの辺で。
次回をお楽しみにして頂ければ幸いです。