「おやじ臭(加齢臭)」は嫌われる
女の子は大きくなってくると、しだいに父親を毛嫌いするようになる傾向があるようです。
その理由の一つが「臭いから」というものです。
なんとも理不尽な理由だけに、世のお父さんたちはさぞやり場のない悲しみに打ちのめされていることでしょう。
しかし、実際にそんなおじさんたちに特有なニオイがあるのは否定できません。
満員電車で中高年の男性に近づくと、同性でも思わず「ウッ」と鼻をつまみたくなることがままにあるからです。
「おやじ臭(加齢臭)」の原因は?
このニオイは俗に「おやじ臭」ともいわれますが、正式には「加齢臭」と呼ばれるもので、原因物質は科学的には「ノネナール」であることが判明しています。
「ノネナール」とは、汗腺近くの皮脂腺から出る脂肪酸が酸化したり発酵したりしてできる、「不飽和アルデヒド」のことです。
よくわからないかもしれませんが、「酸化」、「発酵」というだけで、よからぬニオイを発していることは想像できるでしょう・
なぜ中高年男性に特有なの?
これがなぜおじさん達に特有なのかといいますと、まずは中高年男性の皮脂には30代までの若者にはない、ある種の脂肪酸が増加します。
そして、年齢が高くなるにつれ、酸化に対する抑制力が少なくなり、「ノネナール」の発生が頻繁に起こるようになります。
しかも、男性ホルモンが大きく影響しているため、同じ中高年でも女性より男性の方に多くあらわれるというわけです。
なかには「このニオイで安心する」などと言う女性もごく稀にいるようですが、それはおじいちゃんに育てられてこのニオイに慣れているというような、いわばレアケースです。
汗と古い油が混ざったような鼻につんと来るニオイは、一般的にはまず敬遠されると思った方がいいでしょう。
特に、マメに下着やワイシャツを取り替えないような不潔なおじさんたちはてきめんです。
最近はこうしたニオイを防ぐシャンプーや洗剤なども発売されていますが、清潔にしなければ焼け石に水です。
早ければ40歳手前で症状があらわれるので、気になる人は早めに手を打った方がいいでしょう。
タバコを吸う人の「タバコ臭」も嫌われますが、さらに「加齢臭」が加わると最悪です。
なお、こちらにも「おやじ臭」や「おばさん臭」についての記述がありますのでご参照ください。