正式な手紙やビジネス文書を書くときの「黄金ルール」
正式な手紙やビジネス文書を書くときには、「頭語」と「結語」、「時候や安否の挨拶」のように知っておかなければならない幾つかのルールがあります。
以下に、これだけ知っていればいいと思われる「黄金ルール」を紹介します。
正式な手紙の構成
そもそも「手紙」とは、「前文」、「主文」、「末文」の3つのパートから成り立っています。
「前文」でのルール
「前文」は「頭語」、「時候の挨拶」、「安否の挨拶」の順に構成されており、「前文」で一通りの挨拶を済ませてから「主文」に入るようになっています。
「前文」の例を示しますと、
「拝啓、初秋の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。」
この「前文」で「頭語」にあたるのが「拝啓」です。
「頭語」には他にも「謹啓」、「拝復」、「前略」などがあります。
次に来る「時候と安否の挨拶」は、手紙の書き方のマニュアル本などを見ればたくさん出ていますので、それらを参考にすればいいでしょう。
ただし、「前略」を使う時は、読んで字のごとく「前文を略す」というという意味です。
つまり、「挨拶をすべて省略して本文に入ります」という意味を含んでいますので、「時候と安否の挨拶」を書く必要はありません。
また、マニュアル本が手元になくて「時候の挨拶」が思い浮かばない時は、「時下」で省略してもかまいません。
「主文」でのルール
「前文」が書けたらいよいよ手紙の本題である「主文」です。
「前文」から「主文」に移るときは行をあらためて、「さて」、「このたび」、「さっそくですが」などの言葉でつなぐとスムーズに本題へと導くことができます。
「末文」でのルール
「末文」もマニュアル本にしたがって、「取り急ぎ、お知らせ申し上げます」、「今後ともより一層のお引き立てをお願い申し上げます」などで無難に締めくくりましょう。
「末文」の次に来るのが「前文」の「頭語」に対応する「結語」ですが、じつは「頭語」と「結語」には以下に示すように決まった組み合わせがあります。
- 「拝啓」には「敬具」
- 返信の時の「拝復」にも「敬具」
- 改まった場合の「謹啓」には「敬具」か「敬白」
- 「前略」には「草々」
これらの組み合わせがもっとも一般的といえます。
うっかりと間違った組み合わせで使わないように注意してください。