「日本のカレー」と「インドのカレー」はどこが違う?


日本に来て初めて「日本のカレー」を食べたインド人が、「この美味しい料理はいったい何ですか?」と驚いたという笑い話があります。

あながち冗談ではなく、それほど「インドのカレー」「日本のカレー」は異なるものなのです。

それはなぜでしょうか?

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インドには「カレー」というメニューはない?

そもそもインドに「カレー」というメニューは存在しません。

「カレー」とは、さまざまな香辛料を多用したインド独特の調理法によって作られた料理に対し、欧米人がつけた名称なのです。

カレー料理に使われる香辛料の数々を示す写真画像

インドでは、豆を使ったカレーを「ダール」、ほうれん草などの青葉を使ったカレーを「サーグ」、カリフラワーとじゃがいもを使ったカレーを「アルゴビ」など、メニュー別に呼び名があります。

「インドのカレー」と「日本のカレー」はどこが違う?

では、そんな「インドのカレー」料理と「日本のカレー」には、どんな違いがあるのでしょうか?

インドの「カレールー」は汁気が多くてサラっとしているのが特徴ですが、日本の「カレールー」はとろみがあります。

これは、「ルー」に小麦粉を加えているからなのです。

インドでは、「ルー」に小麦粉を入れることはほとんどないといいます。

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「日本のカレー」のルーツは?

この違いが生まれた背景には、欧米列強のアジアへの進出と、「カレー」伝来の歴史が隠されています。

イギリスは、1600年に設立した「東インド会社」を足掛かりに、インドの本格的な植民地経営に乗り出しました。

その後、多くのイギリス人がインドに移り住み、インド文化を母国に伝えていたのですが、1722年にヘイスティングというイギリス人が、「カレー」の原料と米を母国に持ち帰り、それをもとに19世紀の初め、イギリスで「カレー粉」が作られました。

日本で使われている「カレー粉」は、インドではなくイギリスで考案されたもので、インドには「カレー粉」はないのです。

さらに、イギリスでこの「カレー粉」に小麦粉でとろみを加えた「欧風煮込み料理」に変化し、それが明治時代に日本に伝わったのです。

日本で「カレー」はインド料理ではなく西洋料理として広まったのです。

これが、日本の「カレー」が本場インドとは別物になった理由というわけです。


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