そもそも「英語力」とは?
今さらの感がありますが、英語運用能力という意味での「英語力」について整理しておきたいと思います。
「英語力」は「インプット系」と「アウトプット系」に大別され、さらに以下のように分類できます。
1. インプット系
1.1 「読む力」: リーディング力 (Reading)
1.2 「聴く力」: リスニング力 (Listening)
・・・ヒアリング力 (Hearing)とも呼ぶ
2. アウトプット系
2.1 「書く力」: ライティング力 (Writing)
2.2 「話す力」: スピーキング力 (Speaking)
尚、これらは英語運用能力という観点からの分類ですが、知識分野という観点では「語彙力」、「文法力」、「読解力」等の分類もあります。
これらの分類は受験英語でおなじみですね。
どれが重要?
これらの中でどれが重要かは一概には言えず、学習者の目的や必要性によります。
たとえば、
海外とのビジネスを行う場合
海外とのビジネスを行う場合には、以前はまずレター、書類等のやりとりが重要でしたが、最近ではこれらにe-mailでのやりとりが加わります。
その便利さから、現実にe-mailでのやりとりが格段に増えています。
いまや、朝会社に着いてからの最初の仕事がe-mailのチェックという方が多いと思います。
このことは、何も海外とのビジネスに限らず、国内でのビジネスにおいても同様となっていますね。
これらe-mail、レター、書類等のやりとりには「リーディング力」および「ライティング力」が必然的に重要となります。
また、付随的には、会議等では「リスニング力」及び「スピーキング力」が必要となります。
私の場合でも、海外出張での会議等以外に、最近では海外とのテレビ会議がしょっちゅうあります。
海外旅行の場合
海外旅行の場合には、「リスニング力」と「スピーキング力」がまず重要となりますが、観光案内書、掲示等を読む上では「リーディング力」が必要となるでしょう。
では、望ましい学習方法は?
このように学習の目的や必要性に応じて求められる各能力の比重は異なりますが、一般的には同時にレベルアップして行くことが望ましいといえます。
これらの中で基本的な能力は、やはり「リーディング力」と「ライティング力」でしょう。
先にも述べたように、e-mailの発達した現在では、これらの重要性がますます増加してきているといえます。
一方、何かを勉強し知識を身につけた(インプットした)とした場合、他の人に教えて(アウトプットして)初めてその知識が身につくとよくいわれますよね。
頭の中ではわかったような気がしてても、やはり知識は漠然としており、教えることによって知識がより具体的になり、脳に定着するためです。
このことを英語学習に当てはめると、インプット系の「リーディング力」、「リスニング力」で頭に知識をインプットしても、アウトプット系の「ライティング力」、「スピーキング力」にて実際にアウトプットしないとなかなか身に付かないことになります。
もちろん、インプットなしではアウトプットできません。
この点からも各能力を同時にレベルアップして行くことが望ましいといえます。
では、第2回目はこの辺で。
次回をお楽しみにして頂ければと思います。
「第3回 いわゆる「学校英語」について」は、こちらから