日本の「カレーライス」、「ラーメン」は日本独自?
カレーライスはインド発祥、ラーメンは中国発祥の料理です。
ところが、日本のカレーライスもラーメンも独自に発展したために、インドや中国の料理とは別物になってしまいました。
とりわけ日本のラーメンは、札幌ラーメンや喜多方ラーメン、尾道ラーメン、博多ラーメンなど地域ごとに名物化しています。
インドに行っても日本風のカレーライスは出てきませんし、中国にいたっては「日本式ラーメン」として逆輸入されています。
「ごはん」と「ライス」は同じ? 違う?
ところで、このカレーライスなどの「ライス」ですが、「ごはん」と同じものなのでしょうか?
同じものと思っている人が多いかと思いますが、「ごはん」と「ライス」は異なるものなのです。
料理業界ではその違いは明白です。
多くの人は「「ごはん」を英語でいうと「ライス」」、あるいは「お茶碗に盛ると「ごはん」、お皿に盛ると「ライス」」と思っていますが、それも誤解なのです。
じつは、調理方法が異なるのです。
「ごはん」はお米を炊いたものです。
最近は電子ジャーで簡単に炊けるようになりましたが、本来は、水でといだお米を、水と一緒に釜に入れて火にかけ炊き上げます。
一方、「ライス」は、炊く途中で一度水を捨てます。
そのあと改めて水を入れて炊くのです。
そのため、「ごはん」よりも粘り気が出なくなります。
洋食にあった食感と味になるというわけです。
欧米では、お米を炊く途中で水を捨てて「ライス」として調理する家庭も多いといいます。
日本では、伝統的な「ごはん」の炊き方をするのが一般的です。
もっとも、実際には、カレーライスに「ごはん」を使う料理店もあるように、どこまで厳密に区別されているかは、明らかではありません。