日本人と神仏

かつての日本の家には、神棚と仏壇があるのが当たり前でした。

毎朝、ご飯を食べる前に神棚と仏壇の前に行き、拝むのは生活の一部でもありました。

ところが最近は、神棚や仏壇を置く家はほとんどありません。

神様や仏さまに拝むのも、初詣のときに「神社」に行き、お盆に「お寺」に行くときくらいです。

日本人の中にも、お参りの作法を知らない人も増えてきました。

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「神社」と「お寺」でお参りの仕方が違うのはなぜ?

「神社の写真画像

お寺の写真画像

「神社」と「お寺」では、お参りの仕方が異なりますが、それは宗教が異なるためです。

「神社」は、日本古来の神様が祀られており、宗教としては「神道」です。

日本には、「八百万(やおよろず)の神」がいるとされ、全国各地に数多くの神様が祀られています。

その頂点に立つのが「天照大神(あまてらすおおみかみ)」とされています。

一方、「お寺」「仏教」です。

「仏教」はインドで生まれた宗教で、中国、朝鮮半島を渡って日本に伝えられたとされています。

日本に伝わってくる過程で、インド本来の「仏教」とは異なる発展をしてきましたが、信仰の対象は「お釈迦様」、つまりは「ブッダの教え」です。

さて、それぞれのお参りの作法ですが、どのように違うのでしょうか?

大きな違いは、神社では手を「パンパン」と打つが、お寺では手を打たないことです。

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「神社」でのお参りの仕方は?

手を打つことを「柏手を打つ」と呼びますが、それにも意味があります。

「神社」へのお参りでは、まず、「手水舎(ちょうずや)のひしゃくで手を洗い、口をすすぎます。

これは神様の前に立つ前に、心と体を清める意味を持ちます。

次に拝殿の前に進んで、鈴を鳴らします。

続いて柏手を打ちます。

基本的には「二礼二拍手一礼」で、二度お辞儀をした後に、二回手を打ち、最後にもう一回お辞儀をします。

鈴を鳴らし、頭を下げ、柏手を打ち、頭を下げるという一連の動作の中で、神様に対して参拝に来たことを伝え、神様の恵みを願い、最後に神様への感謝を示すのです。

「お寺」でのお参りの仕方は?

「お寺」でも、手水舎で身を清め、鈴あるいは鐘を鳴らすまでは「神社」と同じです。

その後、両手を合わせながら祈りますが、手は打ちません。

そして、ろうそくと線香に火をつけて供えるのが一般的です。

大きな違いは?

「神社」では柏手を打ち、「お寺]では両手を合わせて拝むと覚えておけばいいのです。

これさえ間違わなければ、多少の作法を間違えても、神様や仏様は怒ったりしないでしょう。

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