座る場所
自宅で家族が食卓を囲むときなどは、だれがどこに座るか、だいたい定位置が決まっています。
いつもと違う場所に座ると、なんとなく落ち着かないものです。
家族の間にはこうした暗黙の了解がありますが、では自宅などに招待したお客にはどう座ってもらうのがいいのでしょうか?
気の置けない友人なら「適当に座って」でもかまいませんが、お客の中に上司や目上の人などが混じっていた場合には心得ておきたいルールがあります。
お客が座る位置は部屋のどこ?
部屋のなかでは、入り口から一番離れている場所を「上座」、入り口に一番近い場所を「下座」と呼びます。
もっとも大切なお客様は、この「上座」に座ってもらうのが基本です。
和室の場合は?
和室の場合、「床の間」はたいてい部屋の奥まった場所につくられていますので、和室に通すなら「床の間」に近い席というのが「上座」の目安になるでしょう。
以下に、和室での席順の例を示します。①が最も上座となります。
洋室の場合は?
洋室の場合も、基本的には入り口から遠い席が「上座」になります。
しかし、長椅子とひとりがけの肘掛け椅子がある場合には注意が必要です。
長椅子のほうが上客の席となるので、長椅子がドアに近い側にあってもこちらをすすめます。
長椅子のなかでも、一番奥まった位置に座ってもらうべきです。
一方、もてなす立場のあなたの席は、もちろん「下座」です。
以下に、洋室での席順の例を示します。①が最も上座となります。
ちなみに、応接室と会議室では席順が異なりますのでご注意ください。
数人の招待客の中には、このルールを知らずに「下座」に座ってしまう人がいるかもしれませんが、大切なお客には「どうぞこちらにお座りください」と、「上座」へ案内する心遣いを忘れないようにしたいものです。