少なくなってきた「和室」
ひと昔前に比べると、日本の家屋から和室が減ってきています。
マンションに至っては、まったく和室がない造りというものも珍しくありません。
このような暮らしのなかでは、和室での礼儀もおろそかになりがちです。
もちろん家族だけで過ごしているときにはそれほど気を使う必要もありませんが、他人の家にお邪魔したときには知らないと恥をかいてしまうことにもなりかねません。
和室における礼儀にはさまざまな決まりごとがあるものの、それを全部覚えるのは大変です。
ただ、どこの家に行っても出される「座布団」の扱いくらいは覚えておく方がいいでしょう。
和室で恥をかかないための「座布団」の扱い方とは?
まず、「座布団」の上に立ってはいけません。座っている状態から立ち上がるときはもちろん、座ろうとするときにも立ったまま足を踏み出さないように気を付けるべきです。
座る場合には、「座布団」のそばに膝をつき、手と膝を使って「座布団」の端から上がっていきます。
立ち上がる場合でも、同じやり方で「座布団」を降りてから立つようにします。
その他、「座布団」の位置を勝手に動かす、「座布団」をまたぐ、裏返す、二つ折りにするなどもマナー違反となります。
それから、客間に通されても、すすめられるまでは「座布団」に座ってはなりません。
また、挨拶をするときは、必ず「座布団」を外してから挨拶するのが基本です。
部屋に入ってすぐに挨拶するのであれば、畳に正座すればいいですし、座った後にその家の家人がやってきたならば「座布団」から降りて挨拶すべきなのです。
結構このようにしていないことに思い当たりますね。