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「ハイボール」ブーム?
居酒屋でよく耳にする「とりあえず ビール!」に替わって、ここ数年若者世代を中心として「ハイボール」が一大ブームになっています。
この「ハイボール」ブームは、「酎ハイ」をはじめとする「焼酎」ブームに対抗すべく、ウィスキーメーカーのサントリーが低迷していたウィスキーの出荷量を拡大すべく仕掛けたものです。
ビール感覚で飲める「若者のための飲みやすいお酒」というイメージの新しい飲み方を提案するCMをはじめとする大キャンペーンを実施したおかげで、この仕掛けは大成功となりました。
いまやウィスキーの原酒の足りなくなるほどの活況を迎えています。
しかし、「ハイボール」ブームは今回初めて始まったものではありません。
1950年代にも「ハイボール」ブームがあったのですが、その後低迷していたものです。
まさに今回の「ハイボール」ブームは復活劇なのです。
ところで、「ハイボール」とはどんな飲み物なのでしょうか?
「ハイボール」とは?
「ハイボール」は、もともとリキュールやスピリッツをソーダなどの炭酸水で割ったものを指し、カクテルの一種といえます。
しかし、日本では、ウィスキーメーカーによる強力な宣伝により、ウイスキーを炭酸水で割ったものを「ハイボール」と呼ぶのが一般的です。
では、この飲み物がどうして「ハイボール」と呼ばれるようになったのでしょうか?
「ハイボール」という名前の由来は?
「ハイボール」は直訳すると「高いボール」ですが、この名前の由来にはいくつかの説があります。
どれが最も有望でしょうか?
「ゴルフ・ボール」説
その昔、イギリスのあるゴルフ場のカウンターで、一人の紳士がウィスキーを飲んでいました。
すると、急に自分の番が回ってきたと知らされ、あわててチェイサーの水をウィスキーに混ぜて薄めたつもりでした。
ところが混ぜたのはソーダで、飲んでみるとじつにおいしかったのです。
そこへ、誰かが打った高い軌道のゴルフ・ボール(すなわち「ハイ・ボール」)が飛んできたので、この新しい飲み物に「ハイボール」と名付けたという説です。
「ボール信号機」説
かつてアメリカの鉄道で、「ボール信号機」というのが一般的に使用されていました。
ボールが上がっていれば進行 、上がっていなければ停止というわけです。
ある時、ウィスキー好きな駅員が隣の駅のボール信号を望遠鏡で見ながらウィスキーを飲んでいる時に、ボールが上がりました(ボールがハイになった)。
さあ列車が来るというわけで、あわててソーダ水を入れて一気に飲み干して駅に行ったということから、「ハイボール」と呼ばれるようになったという説です。
ソーダの「泡」説
ソーダの「泡」をボールに見立てて、「泡(ボール)」が上に上がっていく様から「ハイボール」と呼ばれるようになったという説です。
おいしい「ハイボール」の作り方
最後においしい「ハイボール」の作り方を紹介します。
- グラスに氷を一杯に入れてグラスを冷やします。
- ウイスキーを適量注ぎます。
- マドラーでよく混ぜ、グラスとウィスキーをを冷やし、溶けた分の氷を足します。
- 冷えたソーダを注ぎいれます。(ウイスキー1に対しソーダ3~4)
- マドラーでタテに1回まぜます。
炭酸ガスが逃げないよう、かきまぜすぎないようにしてください。 - 完成
- さらにおいしく飲むコツ
レモンピール(レモンの皮)で香りづけすると、爽快感がいっそう引き立ちます。
ソーダ水以外の炭酸ガスの入った飲み物、トニックウォーター、ジンジャーエールなどでつくっても、ちょっと変わった味でおいしく楽しめます。