古代のオリンピックでは?
古代のオリンピックでは、出場選手は全裸で競技をしていたといいます。
当時の競技は、短距離走、中距離走、レスリング、円盤投げなどでした。
選手が不正を行わない証として、全裸で競技に出場していたといわれています。
「相撲」で、ほとんど裸で戦うのはなぜ?
今でも、身にまとうのは「まわし」だけという、裸に近い格好で行う競技が、日本の「相撲」です。
その理由は、「相撲」が神様への感謝の気持ちを捧げる「神事」だからとされています。
それは、日本各地のお祭りの際に、神様に捧げる「奉納相撲」が開催されていることからもおわかりいただけるでしょう。
「まわし」以外を身に着けていない理由は、神様に対して、不正なことをしていないということの証だというのです。
「相撲」の起源は?
もともと「相撲」の起源は、古事記の「出雲の国譲り」の伝説とされています。
現在では、「相撲」の神様とされている「建御雷之男神(たけみかづち)」が、出雲を治めていた「大国主(おおくにぬし)」に、国を譲るように迫りました。
そして、「健御名方神(たけみなかた)」との戦いに勝ち、出雲を譲り受け、日本の礎が築かれていったといいます。
一方、海外にも日本の「相撲」と同じように、身にまとうものを減らし、裸に近い格好で競い合う格闘技は多いです。
トルコのオイルレスリングで知られる「ヤールギュレンシュ」やモンゴル相撲と呼ばれる「ブフ」などです。
これらの競技では、「武器を持っていないことを相手に示す」ことを主な理由として、裸に近い格好で競い合うようになったとされています。
「相撲」は日本の「国技」ではない?
ちなみに、「相撲」は日本の「国技」と思っている人が多いようですが、日本の法律で「国技」を定めたものはありません。
「相撲」を催す施設に「国技館」という名前をつけたことから、「相撲」が「国技」であるという認識が広まったのです。
同様に、「国技」と思われがちな「剣道」、「弓道」、「柔道」なども「国技」ではありません。