「富士山」の観光スポット
2013年に世界文化遺産に登録された、日本一の霊峰、「富士山」。
古くから信仰の対象として、また日本の象徴として愛されてきた山ですが、最近は外国人にも「富士山」ファンが多く、海外からも多くの登山者を集めています。
「富士山」の「五合目」までは車でも行けるため、多くの売店が立ち並ぶ観光スポットにもなっています。
「五合目」は何を基準に決めたのか、また「合」という単位の由来は何であるかをご存知でしょうか?
「富士山」の「五合目」は、登山ルートの中間地点じゃないって本当?
「○合目」の標識は、登山者がどこまで登ってきたかを知るための目安となるものです。
ふもとの「一合目」から始まって、山頂が「十合目」となっています。
ということは、「五合目」はちょうど登山する距離の半分まで到達したということかと思いがちですが、そうではありません。
では、標高が半分の地点かというと、それも違うようです。
じつは「○合目」という標識は、距離や標高を十等分して決めたのではなく、登山の難易度で決められているのです。
傾斜が緩やかで、登山者の体力も十分残っている麓では一合間の距離が長く、傾斜が急になり登山者の疲労も蓄積される山頂付近では短くなっています。
「○合目」の「合」の由来は?
では、なぜ「合」という単位を使ったのでしょうか?
山道の単位を「合」で表したのは「富士山」が最初だといわれていますが、その由来には諸説があります。
山の形が米を盛った時の形に似ているので、米の量を計る単位である「合」を使ったという説や、仏教用語で極めて長い時間を示す「劫」に由来するという説もあります。
昔は「富士山」を登るときに行灯(あんどん)で足下を照らしたので、その油を一合使い果たすごとに区切ったという説もあります。
ちなみに「富士山」には、「七合目」「八合目」の他に、「新七合目」や「新八合目」、「本八合目」などがあります。
ルートによっては「七合目」や「八合目」に二回出くわすこともありますので、要注意です。